雑務を積極的に巻き取るメリット3選

Engineer

はじめに

働いていると、「雑務が面倒くさい」「できれば雑務は避けたい」と感じたことは誰しもあるでしょう。自分に直接関係のないタスクであれば、つい沈黙して他の誰かが拾うのを待ちたくなる気持ちも理解できます。特にエンジニアの場合、雑務(トイル)をソフトウェアで自動化し、時間を有効活用したいと考えるのは自然なことです。

しかし、現実には雑務を完全に排除することは難しく、自動化のスピードよりもトイルが増えるスピードが上回る場面も少なくありません。つまり、トイルは多かれ少なかれ現場に存在し、その対応は誰かが行う必要があります。

私自身も以前は「雑務はできるだけ避け、開発に集中したい」と考えていました。しかし、あるとき雑務を積極的に巻き取ることの意義に気づき、率先して対応するようになりました。その結果、仕事の効率やスキルが向上し、さらにはチーム全体にも好影響を与えるようになったのです。

本記事では、雑務を積極的に巻き取ることのメリットを3つに絞って紹介します。ここで言う「雑務」とは、チーム内で担当が決まっておらず、浮いているタスクを指します。他人の担当業務を肩代わりするのではなく、自分の範囲内で雑務を巻き取ることを前提としています。


メリット

1. 周りからの信頼を得られる

雑務を積極的にこなすことで、上司や同僚からの信頼を得ることができます。特に上司にとって、自発的に雑務を片付けるメンバーは非常にありがたい存在です。雑務が発生した際、誰かが率先して対応しなければ、最終的には上司自身が指示を出してメンバーを割り当てる必要があります。これでは上司の手を煩わせるだけでなく、チーム全体の効率も下がります。

一方で、雑務に積極的な姿勢を見せるメンバーは、上司から「信頼できる」「頼りになる」と評価されやすくなります。さらに、こうした姿勢は同僚にも好印象を与え、チーム内での協力関係を強化することにつながります。


2. 小さな成功体験を積み上げられる

雑務は比較的簡単なタスクであることが多く、失敗するリスクが低いのが特徴です。そのため、雑務をこなすことで小さな成功体験を積み上げ、自信をつけることができます。この小さな成功がモチベーションにつながり、日々の業務を前向きに進める力となります。

雑務に取り掛かるおすすめのタイミングとして以下の2つが挙げられます。

1つ目:仕事の始まり

朝一番に雑務を片付けることで、スムーズなスタートを切ることができます。簡単なタスクを処理することで「今日も仕事を進められた」という達成感を得られ、次の業務にも勢いをつけられます。

2つ目:集中が切れたときや長期タスクの合間

難易度の高いタスクに取り組む中で集中力が途切れたり、長期タスクが続いて成果物が出ない状況では、雑務が効果的です。軽いタスクに取り組むことで気分転換ができ、不意に解決策が思いつくこともあります。また、長期タスクの合間に雑務を片付けることで、定期的に達成感を得ることができ、モチベーションを維持できます。


3. ドメイン知識が自然と身につく

雑務を通じて業界特有の業務知識(ドメイン知識)が蓄積されていきます。一見、開発業務に集中する方がドメイン知識を得やすいように思えますが、実際には雑務を巻き取ることで得られる情報も多いのです。たとえば、顧客対応に関わるタスクや業務フローの改善に関連する作業を行う中で、業界のルールや顧客の課題に触れる機会が増えます。

こうしたドメイン知識は、開発者として非常に重要な資産です。ドメイン知識を持つことで、要件を深く理解し、的確なシステム設計ができるようになります。結果的にプロダクトの品質を向上させることにつながります。


おわりに

雑務を積極的に巻き取ることのメリットについて解説してきました。雑務は一見すると開発の妨げになる厄介なタスクのように思われがちです。しかし、その地道な取り組みが実は開発にも好影響を与え、個人としてもチームとしても成長につながる大切な要素であることを説明しました。

雑務への取り組みを遠回りと感じることもあるかもしれません。しかし、長期的な視点で見れば、実際にはそれが「最短かつ効率の良い方法」であることに気づくでしょう。

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